クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
な、な、何で朝比奈先輩が玄関で仁王立ちしてるの~。

北海道にいるんじゃないの?

「ずいぶんと早いお帰りだな」

朝比奈先輩の冷たい声にビクッとなる。

これは怒ってる。かなり怒ってる。

「俺に連絡もせず、朝までどこにいた?」

「あの……まんが喫茶にずっといました。ナイトパック使うと結構お得でハハハ……」

乾いた笑いを浮かべるが、朝比奈先輩は般若のお面みたいに怖い顔のまま。

「まんが喫茶?」

私の答えを聞いて、朝比奈先輩が片眉を上げる。

「ずっと小説を書いてて……」

「昨日は自分の誕生日だったのにか?」

え?

何で朝比奈先輩が私の誕生日知ってるの?

私は彼に言ったことなんてないのに……。

「どうして知ってるんですか?」
< 220 / 297 >

この作品をシェア

pagetop