クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「だったら貴重な朝比奈先輩の休日を自分のために使って下さい。最近、私のせいで朝比奈先輩、自分の時間なんてなかったでしょう?」

ひよこが申し訳なさそうに俯くが、彼女のせいで自分の時間がなくなったとか考えた事はない。

「だから、今、自分の好きなように過ごしてる。ドライブ好きなんだ。ひとりだと退屈だから、お前も付き合え」

「……私でいいんですか?もっと……美人な人とか……」

意外そうに言って、ひよこがうつむいて自分の両手を見ながらもじもじし出す。

「美人な人って……。何だ?」

つくづくひよこは自己評価が低いって思う。自分を卑下しすぎじゃないだろうか。

「あの……五十嵐さん……とか」

ひよこが恐る恐る口にする。

何で五十嵐?

五十嵐の名前がひよこの口から出てきたことに驚いた。

……ひょっとして、五十嵐との関係を疑っているのだろうか。
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