クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「……悠人さん、もう!……痕つけないで下さいよ。恥ずかしいじゃないですか‼」

悠人さんのスーツの袖をつかんで小声で抗議するが、彼は悪びれずに言った。

「悪い虫避けだ」

悪魔のように美しく微笑む彼を見て、『一生この人には敵わない』……そう思った。

好きになった私の負け。

十年前から私はずっと彼に捕らわれていたのだから……。
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