クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】

夢でもおとぎ話でもない。これは現実。

悠人さんが私の事を好きになってくれるなんて思ってもみなかった。

でも、彼が私に向ける優しい眼差しに、愛されてるって日々感じる。

私を悠人さんと再会させてくれたキューピッドにお礼を言わなければ……。

アパートが水害に遭ったりと忙しくて、教授の研究室に行く余裕がなかったけど、行ってお礼を言わなきゃバチが当たる。

私は悠人さんに向き直った。

「悠人さん、年が明けたら、私の大学時代の恩師の佐川教授に挨拶に行きたいんですけど良いですか？」

「ああ。俺も一度会っておきたいと思ってた。陽世莉にまた出会えたのも彼のおかげだから」

悠人さんが温かい笑みを浮かべる。

それから、彼と一緒に夕食を作って食べ終わると、悠人さんが笑顔で言った。