クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「う~ん」と目を擦りながら目を開けると、彼が私の身体を揺さぶっていた。

あれは夢?なんだったんだろう?

悠人さんに似てたけど……。

彼はもうスーツ姿だ。

「……いけない。寝坊しちゃった。ごめんなさい」

私が慌てベッドから起き上がると、悠人さんは温かい目で笑った。

「すやすやと気持ち良さそうに寝てたからギリギリまで起こさなかった。いい夢でも見たのか?」

「……悠人さんに似た男の子が出てきて……『また会えるよ』って」

夢の話を悠人さんにすると、彼はちょっと驚いたような顔をして目を見開いた。

「俺も……同じような夢を今日見た」

お互い数秒目を見合せると、フッと笑う。

「予知夢だったら面白いな」

悠人さんの言葉に私は頷く。

本当にそうだったら嬉しい。
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