クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
ひょっとしたらサンタの素敵なプレゼントだったのかもしれない。

身仕度を済ませてダイニングに行くと、甘くて美味しそうな匂いが漂ってきてお腹がぎゅるると鳴った。

ダイニングテーブルの上には、私の大好きなフレンチトースト。

朝食の作るのは私の担当なんだけどな。

私ってかなり悠人さんに甘やかされている。

「頂きます」

前の席で新聞を読んでいる悠人さんに向かってそう言うと、彼は蕩けるような笑顔で私を見る。

大好きな彼と過ごす甘い時間。

悠人さんと過ごす時間が長いほど、私が小説を執筆する時間がなくなってなかなか先へ進まない。

小説の完成を楽しみにしてくれてる絢香さんには悪いけど、お正月は朝比奈家の本宅にお邪魔するし、以前のようにまんが喫茶に立ち寄るなんて時間もなさそうだ。
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