クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
3、悪魔の微笑
次の朝、始業時刻の二十分前にマスクをしてオフィスに入ると、不運な事に朝比奈先輩しかいなかった。
……早く来すぎちゃったな。
「……おはようございます」
静かなオフィス。
朝比奈先輩を警戒しながらゆっくり挨拶すると、パソコン画面を見ていた彼が私のマスク姿を見るなり、笑いをこらえ肩を震わせる。
多分、私が風邪じゃないのはお見通しだったのだろう。
「昨日の火傷は大丈夫か?」
少し笑いが落ち着くと、朝比奈先輩が私の左手に目をやり声をかける。
昨日、真田さんに案内されて医務室に行ったけど、朝比奈先輩の処置が良かったみたいで、軽い火傷で済んで軟膏だけ塗ってもらってすぐにオフィスに戻った。
「……お陰さまで」
私は無表情で答えてすぐに席に着くが、二人きりというこの状況に息苦しさを感じて荷物を置くと、私は椅子から立ち上がって逃げるようにコミュニティースペースに向かった。
……早く来すぎちゃったな。
「……おはようございます」
静かなオフィス。
朝比奈先輩を警戒しながらゆっくり挨拶すると、パソコン画面を見ていた彼が私のマスク姿を見るなり、笑いをこらえ肩を震わせる。
多分、私が風邪じゃないのはお見通しだったのだろう。
「昨日の火傷は大丈夫か?」
少し笑いが落ち着くと、朝比奈先輩が私の左手に目をやり声をかける。
昨日、真田さんに案内されて医務室に行ったけど、朝比奈先輩の処置が良かったみたいで、軽い火傷で済んで軟膏だけ塗ってもらってすぐにオフィスに戻った。
「……お陰さまで」
私は無表情で答えてすぐに席に着くが、二人きりというこの状況に息苦しさを感じて荷物を置くと、私は椅子から立ち上がって逃げるようにコミュニティースペースに向かった。