クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
4、厄介な拾い物 ー 悠人side
「私のことなんか好きじゃないくせに……」
ひよこが身体を震わせながらそう呟いて、俺の手を払い除けると目を逸らす。
俺が近づくと彼女は俺から逃げるようにいつも目を合わせない。この反応。
なぜそんなに俺を避けようとするのか?
他の社員とのやり取りを見ても、俺のようにひよこが目を逸らす事はない。
気づけば俺は彼女を観察している。
「……なぜ好きじゃないとわかる?」
片眉を上げながらそう問いかけるが、ひよこは「だって……‼」と何か言いかけてハッと口をつぐんだ。
やはり……俺と過去に何かあったな、これは。
『朝比奈先輩』と俺を呼ぶひよこの透き通るような綺麗な声。
どこかで聞いた。だが、どこでだったかは思い出せない。
多分、面識はあまりなかったんじゃないかと思う。池野陽世莉という名前に聞き覚えはない。なら、どうしてここまで避けられるのか、知りたくなる。
ひよこが身体を震わせながらそう呟いて、俺の手を払い除けると目を逸らす。
俺が近づくと彼女は俺から逃げるようにいつも目を合わせない。この反応。
なぜそんなに俺を避けようとするのか?
他の社員とのやり取りを見ても、俺のようにひよこが目を逸らす事はない。
気づけば俺は彼女を観察している。
「……なぜ好きじゃないとわかる?」
片眉を上げながらそう問いかけるが、ひよこは「だって……‼」と何か言いかけてハッと口をつぐんだ。
やはり……俺と過去に何かあったな、これは。
『朝比奈先輩』と俺を呼ぶひよこの透き通るような綺麗な声。
どこかで聞いた。だが、どこでだったかは思い出せない。
多分、面識はあまりなかったんじゃないかと思う。池野陽世莉という名前に聞き覚えはない。なら、どうしてここまで避けられるのか、知りたくなる。