クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
車に一時間程乗っていると、ようやく自宅周辺まで来たのか見慣れた建物が視界に映る。

だが、自分のアパートの周辺まで来ると、いつもと違う景色に妙な胸騒ぎがした。

「何これ?」

ゴミ置き場に大量の粗大ゴミ。

畳、テレビ、冷蔵庫、カラーボックス……。

何でこんなにゴミが置いてあるの?

「そう言えば、床上浸水が……とかニュースで言ってたな。ひよこのところは大丈夫なのか?」

“大丈夫です”と言いたいところだが、それどころじゃなかった。

顔から血の気がサーっと引いていく。

だって……私のアパートは川沿いにあって、しかも一階。

いやいや、うちに限って……。

心の中で可能性を否定しながら車に乗っていると、ようやくアパートの前に着いた。
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