クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
そして……俺がひよこに放った言葉が、確か『圏外だから』だっけ?
真田のように“来る者拒まず”という主義でもないし、相手の事を何も知らないのにイエスと言える訳がない。
下手に優しい言葉をかければ相手は誤解していたはずだし、俺の対応は間違っていなかったと思う。
だが、俺を見て怖がるひよこを見ていると、あそこまで冷たく拒絶すべきではなかったかもしれないと思えてくる。
ひよこの様子を観察しながらノートパソコンを広げて仕事をしていると、インターフォンの呼び出し音が鳴った。
ノートパソコンを脇に置き、立ち上がってインターフォンに近づく。ボタンを操作して応対すると、画面に映ったのは妹の絢香だった。
いつもの抜き打ち検査。と言っても、妹の目的は別なところにあるわけだが……。
「お兄ちゃん、今大丈夫?」
インターフォンの画面に映る絢香は上目遣い。
何が『今大丈夫?』だ。
マンションまで来ているのに「帰れ」とは言えないのを知っててやって来るのだから……質が悪い。妹は俺に似てなかなか強かだ。
真田のように“来る者拒まず”という主義でもないし、相手の事を何も知らないのにイエスと言える訳がない。
下手に優しい言葉をかければ相手は誤解していたはずだし、俺の対応は間違っていなかったと思う。
だが、俺を見て怖がるひよこを見ていると、あそこまで冷たく拒絶すべきではなかったかもしれないと思えてくる。
ひよこの様子を観察しながらノートパソコンを広げて仕事をしていると、インターフォンの呼び出し音が鳴った。
ノートパソコンを脇に置き、立ち上がってインターフォンに近づく。ボタンを操作して応対すると、画面に映ったのは妹の絢香だった。
いつもの抜き打ち検査。と言っても、妹の目的は別なところにあるわけだが……。
「お兄ちゃん、今大丈夫?」
インターフォンの画面に映る絢香は上目遣い。
何が『今大丈夫?』だ。
マンションまで来ているのに「帰れ」とは言えないのを知っててやって来るのだから……質が悪い。妹は俺に似てなかなか強かだ。