幕末の妖狐一族 ①

「なぜその方たちと夫婦にならないのですか?
私の里では、純血はたくさんの側室を選び
正妻は出来れば純潔でしたがそういう決まりでした…

側室もいらっしゃらないのですか?」


彼は急に立ち止まりこちらを驚いたような顔で見てきた。


「…。

あれだけお前に告げておいてその理由が分からないと…?」


おかしなことを聞いたのだろうか?
私はキョトンとした。


「…えっと…その…」


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