幕末の妖狐一族 ①


清「あれほど狐が欲しければ、



しかと監視しろと言ったのに…




まあ、仕方の無いことであるか




所詮はただの人間、フッ…」



清平は部屋の隅においてあった


台座付きの器に水をそそぎ入れた。



清「我が名は清平…





今ここにおいて

我が血肉を対価として払う。

この水に


我が捜し物を映し出したまえ。」




清平は自分の手に刀傷を作り、





傷口から出た血を水の中に入れた。




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