私はあなたを忘れてしまう
「なんだか信じられないなぁ記憶の中のわたしは中2で止まってるけど
現実ではもう高1なんだよね・・どこの高校行ってるんだろう」
クローゼットを開けてみると中には
チェックのスカートに紺色のブレザーとチェックのリボン
可愛らしい制服がハンガーにひっかけられていた
スクールバッグの中には生徒手帳があった
「桜丘高校 1年3組 有村 柚希」
どうやらわたしは家の近くの私立高校に通っているようだ
生徒手帳から視線を逸らすとベッドに置いてある携帯が
チカチカ点滅していることに気付いた
「ん?メールかな」
ひらいてみるとメールが一件、幼馴染で大親友でもある
(木村 香苗)からだった
「 あけましておめでとう また記憶が初めからになっていろいろ大変だと
思うけど学校もクラスもあたしと同じだから安心しなよ!
柚希にとっていい年になりますように。 」
わたしはメールを見ながら無意識に泣いていた