恋も試合も全力で!【番外編】
試合番号が早かったあたしの試合は、
その日の一試合目。
敗者審判がいないため、指定された中学から、一人主審が出た。
スコアを持って、審判台に登る主審。
男の子かー。
男の子の主審って、少しやりづらいんだよね。
そんなことを思いながら、審判台に登り、座った主審を見る。
その瞬間、あたしの中に電気が走ったような感覚にとらわれた。
整った顔立ち、スラッとした体、背はそこそこ高く、
ハッキリ言えば、好みのタイプ。
一瞬で、その男の子に心奪われた。
いいところを見せたい、
そんな一心で臨んだ試合は、見事ストレート勝ち。
スコアを渡される時、心臓はものすごい速さでドキドキいってた。