恋も試合も全力で!【番外編】
それから数日。
香波を好きと気付いてからの俺は、
無意識のうちに香波への態度が変わっていて。
俺たちの間に、喧嘩なんてものはなくなった。
そんな俺を見た友達の結城が、からかいをかけてきた。
「遼ちゃ~ん? なんか最近、おかしいんじゃねぇの?」
「なんだよ結城。気持ちわりぃんだよ」
肩に回してくる結城の腕を、嫌な顔をしながら引き剥がす。
こいつ、結城は、中学からの俺のパートナー。
こうやって悪ふざけも多いけど、根はすごくいいやつ。
「なに? 遼多。なんかあったわけ?」
急に真剣な顔になって聞いてくるから、俺は話すことにした。
「実はさ、俺………」
口を開くけれど、なかなか言い出せなくて。
すると結城は、分かってたような口調で言った。