恋も試合も全力で!【番外編】
*ハッピークリスマス【香波】
【香波】
寒い寒い、冬の日。
世間では賑わいを見せ始める、クリスマスが近付いていた。
「クリスマスどうするー?」
終業式間近の昼休み、
友達の弥生(やよい)が問いかけた。
今ここにいるのは、あたしと弥生、実歩子(みほこ)の3人だ。
「冬休みだしさぁ、ぱーっと遊ぼうよ」
実歩子も弥生の誘いに乗る。
「受験だって終わってるんだし、羽目外したいよね」
食後のおやつに、ポッキーを頬張りながら弥生は言った。
あたしたち3人は、とっくに進路が決まってる。
あたしは隣町の大学の文学部に、推薦で決まった。
遼多も同じ大学の体育学部に合格した。
弥生は地元の短大の歯科衛生専攻に合格、実歩子は製菓の専門学校が決まっている。