恋も試合も全力で!【番外編】
クリスマスイブ。
カップルでごった返す町で、あたしは1人立っていた。
待ち合わせの時間まではあと10分。
ワクワクしすぎて、早く来すぎちゃったんだ。
柱にもたれかかって、遼多を待っていると、
「…ひゃっ!」
いきなり頬に当てられた、温かいもの。
そーっと振り返ると、そこには遼多がいた。
あたしの頬に当たってるのは、ホットのレモンティー。
「お前、ひゃってなんだよ」
笑いながらレモンティーを手渡してくれる遼多。
「だって、びっくりしたんだもん」
少し頬を膨らませて、遼多から受け取った。
「どうせ早く来すぎたんだろ。ほら、ほっぺた冷たいし」
そう言って、頬に手を添える遼多。
あたしの顔は一気に赤くなった。