恋も試合も全力で!【番外編】
「香波、ご飯できたって」
「あっ、うん」
ご飯ができても、浅海さんは帰ってこなかった。
遼多が心配そうにしていると、
「ただいまー」
少し小さな、浅海さんの声が聞こえた。
「浅海さん、帰ってきたね」
「ったく、今まで何してたんだか」
遼多は呆れたように言ったけど、多分すごく安心してると思う。
リビングのドアが開いたかと思うと、
裄先輩に支えられた浅海さんが入ってきた。
「浅海、どうしたの!?」
足を引きずる浅海さんに、おばさんが心配してかけよった。
「足くじいちゃったみたいで…テーピングってありますか?」
「確か救急箱にあったはず…ちょっと待っててね」
そう言うと、おばさんはリビングを出て行った。
裄先輩は、浅海さんをソファに座らせた。