恋も試合も全力で!【番外編】
「裄さん、なんでいるんすか? 研修じゃないんですか?」
裄先輩に、遼多が問いかけた。
気になっていたあたしも、裄先輩の言葉に耳を傾ける。
「あー、あれな…」
苦笑いを浮かべる裄先輩。
多分研修っていうのは嘘だったんだろうけど、
それでも浅海さんは嬉しそうに笑ってた。
何かあったんだろうな。
そのあと裄先輩は、おばさんからテーピングを受け取ると、
丁寧に浅海さんの足に巻いた。
それを見届けて、あたしと遼多は部屋へと行った。
遼多の部屋におさまると、ベッドにもたれるように隣同士に座った。
「あっ、遼多! プレゼントあるの!」
「おっ、マジで?」
一気に嬉しそうな顔になる遼多。
そんな顔されると、あたしも嬉しくなる。