恋も試合も全力で!【番外編】
*ハッピークリスマス【遼多】
【遼多】
香波の薬指に指輪を嵌めると、大粒の涙を流し出した。
俺にバカと吐き捨てる香波。
なんだか可愛く見えた。
「そんなに嬉しかった?」
香波の涙を拭いながら、俺は問いかけた。
「嬉しかったよ…まさか遼多が、指輪くれるなんて思ってなかったもん」
そう言って、指輪をかざす香波。
まぁ確かに、普段の俺からしたら、
指輪なんて想像できないだろう。
けど、それぐらい香波が大事だってこと。
「これ、ありがとね。毎日つけとく」
「とられんなよ」
「気を付ける」
指輪を眺めながら、香波は嬉しそうに笑った。
その笑顔を見てると、俺も自然に笑った。