恋も試合も全力で!【番外編】
だから俺は、香波にもっと意地悪をした。
「キスもだけどさ、その先もしたいんだけど?」
赤い顔を無理矢理覗き込みながら言うと、
少し涙目で俺を見上げた。
その顔が、とてつもなく可愛かったんだ。
「り、遼多とならいいよ!///」
赤い顔でそう言うもんだから、
俺は優しく香波を押し倒した。
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はずだったんだけど?
ガタガタっ
なぜかドアの方から物音が。
「…………」
びっくりする香波と、呆れてる俺。
物音を立てないようにドアに近付くと、勢いよく開けた。
「うわっ」
まるで漫画のように、崩れてきた姉ちゃん。
その後ろで笑ってる裄さん。
「浅海、大丈夫?」
苦笑いをしながら姉ちゃんに問いかける裄さん。
「あは、あははははっ」
不気味な笑いをする姉ちゃん。
そのまま裄さんと、部屋へと帰って行った。
俺は呆れて、しばらく物が言えなかったけど、
すぐに香波と視線を合わせて笑ったんだ。
《END》