恋も試合も全力で!【番外編】
真っ白な雪が、空から舞い降りてくる。
ホワイトクリスマス。
裄が隣にいたら、あたしはすごくはしゃいでるんだろうな。
なんでもかんでも、裄を中心に考えちゃう。
裄は隣にいないのに。
そう思いながらも、また下を向いていると、
「おい」
いきなり降ってきた声と、頭に当たる何か。
顔を上げると、目の前にはいるはずのない、裄がいた。
「え…? 何してんの……研…修…は…?」
なんでいるの?
研修に行ってるはずでしょ?
「ああ……あれ、嘘」
「へ? う、そ?」
え?
意味が分かんない…。
研修が嘘って何…?
「実はな、この二日間バイトしてたの」
「バイト…?」
「そう」
そう言って、あたしの隣に座る裄。