恋も試合も全力で!【番外編】
中学2年、県大会。
理人先輩の、引退試合。
理人先輩は県外の高校に進学するから、
同じ高校には行けない。
だからこれが、先輩との最後の大会。
どうしてもいい結果を残したかった。
かなよりも、あたしを見てほしかった。
浅海の試合が終わって、あたしの試合が近付く。
浅海は勝利でおさめた。
そんな浅海が、試合から飛んで帰ってきた。
勝ったことがそんなに嬉しかったのかと思いきや。
「あたし…恋しちゃったかもしれない…」
「は!?」
いきなり何を言い出すんだって、そう思った。
この子は、恋をするためじゃなく、試合をするためにコートにおりたはずなのに。