恋も試合も全力で!【番外編】
「じゃあどうすんのー!」
「だから、家の中だっ………」
「却下!!」
家の中だって言い張る俺に、猛反対の綾子。
俺だって出かけたいよ?
だけど、行くとこねぇんだもん。
クリスマスの遊園地とか水族館に行ったって、
人がいっぱいで楽しめねぇし。
そんな時思いついた、一つの考え。
「なぁ、綾子?」
「なにー?」
少し不満そうな綾子。
「旅行、しよっか?」
「旅行!?」
俺の言葉に、目を輝かせて食いつく綾子。
「旅行って!?」
よほど嬉しかったのか、俺の腕を思い切り引っ張る。
ちょっと、いてぇんだけど。
「金ないし時間もないから、プチ旅行になるけどさ。
ちょっと遠出してゆっくりしようぜ」