恋も試合も全力で!【番外編】
俺の言葉に、
綾子は満面の笑みで頷いた。
「行く行くっ! 温泉行きたいー!」
「けどあと1週間だし、予約取れねぇかも」
「開いてる宿もあるかもしれないじゃんっ! 早く探そうよ!」
さっきまでと、テンションが一気に変わってる綾子。
俺は呆れながらも、そんな綾子を可愛いと思った。
「その前に、綾子。ちゃんと親に了承もらえ」
「はーい」
嬉しそうな顔で、綾子は親に電話をした。
案外、あっさりと許してくれたようで。
綾子の親は、その世代には珍しいできちゃった婚。
その名残なのか、中身は二人ともまだまだ若い。
そんな親だからこそ、綾子みたいな子供ができるんだろうな。