恋も試合も全力で!【番外編】
綾子の親に許しをもらって、俺の両親も許してくれた。
それから取りかかった宿探し。
少し憂鬱だけど、俺が車を出すから、ちょっとぐらいなら遠出もできる。
片っ端から宿に電話をするも、どこも予約がいっぱいだった。
「見つかんないねー…」
なかなか見つからず、綾子は半ば諦めモードだ。
それでも俺は、諦めたくなかった。
今から別のことを考えるのが、面倒なのもあるけど、
あんなに嬉しそうな綾子を、がっかりさせたくなかった。
「大丈夫だって。俺ら、運強いじゃん? 見つかるって」
落ち込む綾子に対して、明るく振る舞う俺。
「…そうだよねっ。よし、探すぞー!」
綾子もすぐに立ち直り、宿探しを再開する。