恋も試合も全力で!【番外編】
2時間かけて、やっと見つけた宿。
「やった、見つかった…」
「槇、やったねー!」
嬉しそうに、俺に飛びつく綾子。
その笑顔は、無邪気で本当に可愛かった。
だから俺は、唇を軽く重ね合わせた。
さっきまでの嬉しそうな表情は消え、
綾子は目をパチクリとさせた。
「ははっ、びっくりしてる」
思わず笑った俺の顔に、綾子の軽い平手打ちが飛んできた。
「いったっ」
「槇のばかっ」
痛さに顔を押さえると、くっついていた綾子の気配が消えた。
そーっと手を退けると、少し遠くで背中向けてる綾子。
ゆっくり近付くと、後ろからでも分かった。
「あははっ、真っ赤だ」
「うるさいっ///」
そう言って、俺をはたこうとする綾子。
やっぱり綾子って、最高に可愛いんだよな。
《END》