先生と私
「え、えーっと、」
いかにもお嬢様な感じの女の子を前に、わたしは尻もじした。
「教室を探してて……」
「教室?何クラス?」
「1年A組……」
「ああ、わたしと同じクラスなの。丁度いいわ、一緒に行こう」
わたしはすこしはやい足取りで歩いていくゆいについて行った。
てか足長っ!!
髪さらっさら!!
これからこんな子たちばかりいるのかと思うと、わたしはますます緊張した。
「はい、ここが1年A組の教室」
「あっ、ありがと!!」
「どういたしまして。わたし、野中ゆいっていうの」
「わたしは白坂みゆき。よろしくね」
「みゆきちゃん、か。よろしくね」
ゆいはそう言うと、笑顔で優しくわたしの手を握った。
わたしはその瞬間からゆいのことが好きになった。