先生と私


ゆいが先生に恋心を抱いているということを知ったのは、中1の夏頃のことだった。




わたしたちはあれから意気投合し、何をするにもいつも一緒だった。




本当に仲良しだった。




ゆいと一緒に過ごす時間は本当に楽しくて、わたしは本当に幸せだった。




時が経つにつれて、わたしのゆいへの想いもどんどん膨らんでいった。




7月ごろに宿泊研修があり、その時にも、わたしたちは同じ部屋に泊まることになった。




夜になって、消灯時間をすぎても、わたし達は他愛もない話しをし続け、自然とお互いに好きな人はいるかという話になった。




ゆいはずっと言いたくないと言い張っていた。




わたしはもしかして自分のことなんじゃないか、なんて思った。





わたし達の学校は女子校だし、わたしが知る限りゆいには異性との関わりはあまりなかったから。




だからわたしは、ゆいに恥ずかしがらずに言うように言った。




「だ、誰にも言わないでよ」


「言わない言わない!絶対言わないから!」


「絶対だよ!」


「絶対誰にも言わないよ〜」


「本当に?」


「ほんとほんと!」



そしてゆいはこう言った。






「わたしね…先生のことが好きなの…」







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