先生と私
瞬間、わたしの世界は一気に暗闇に変わった。
「……いつから?」
「えっと…今年の春かな…。中学生になってから」
「どうして…その人のことが好きなの?」
わたしは泣きそうになるのを堪えながら聞いた。
「うーん…どうしてって言われてもなぁ……。人を好きになるのに理由なんてないよ」
ゆいは言った。
その通りだと思った。
わたしも、ゆいのことが好きなのに理由なんてなくて。
「まあ、強いて言うなら、あの人とわたしは似た者同士だからかな」
「…似た者同士…」
「うん。例えばああやっていつもみんなに冷たく振舞ってるけど…本当は寂しがり屋さんなんだよ。自分で言うのもなんだけど、分かるんだ。似た者同士だから」
だからね。
傍にいてあげたいって思ったんだよ。
ゆいはそこまで言うと、顔を赤らめて布団をかぶってしまった。
わたしだってゆいのことが大好きだし、もっと傍にいたいよ。
もっと近付きたいよ
もっと触れていたいよ
もっと