先生と私
6.
わたしの住んでる町から、バスで約2時間。
ようやく着いたその町は、わたしが住んでいるところよりも田舎で、人影もあまり見えなかった。
さっきまでの天候とは打って変わって、風が冷たく、空はどんより曇っていた。
「………」
やっぱり、あれは予知夢だったんだろうか。
だとしたら……
「……大丈夫」
わたしはそう自分に言い聞かせて、岬の方に向かって歩いた。