先生と私
わたしはその人の全てが大好きだ。
わたしよりちょっと高いくらいの、男の人にしては低い身長。
何度も言ってるのに剃り残している髭。
わたしが直してあげないといつも曲がってるネクタイ。
わたしのことを包み込んでくれるような優しい声。
わたしのことを真っ直ぐ見つめる、真剣な眼差し。
そしてその人は今、わたしの前に跪き、指輪を差し出している。
そしてこう言った。
「Will you marry me?」
その言葉を聞いた途端、わたしは嬉し涙が溢れた。
答えはもう決まっている。
わたしは涙を拭い、こう答えた。
「 Absolutely. 」
【完】