ばか、きらい。…すき。
玄関のドアを開けると、アキラくんが自分の家の塀でボールを跳ね返してサッカーの練習をしている。
学校だというのに、朝から練習。
ずっとボールだけを見つめて、黙々と練習する姿はカッコいい。
私が出てきたのに気付いたのか、アキラくんはボールを蹴るのを止めて、私の方をチラッと見る。
目があったのはほんの一瞬で、すぐにまたボールに目をうつしてしまった。
いつもこの調子。
前までは、こんなよそよそしい関係じゃなかった。
…バカ。キライ。