こじらせ女子の恋愛事情
「ウソなんかじゃありません」

松坂くんは首を横に振った。

「浜崎さんには本当に励まされて…」

「だから、すぐにバレるようなウソをつくなって言ってるの」

松坂くんの話をさえぎるように、私は言った。

「はっきり言って、迷惑よ。

あなたにしつこくされて、本当に迷惑。

どうしてあなたにバカにされないといけないの?

どうしてあなたにウソをつかないといけないの?

私、あなたに何かした?

何か悪いことをした?

したんだったら、すぐに謝るわ」

そう言った私に、
「違いますよ。

浜崎さんには、本当によくしてもらいました」

松坂くんは言い返した。
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