こじらせ女子の恋愛事情
 * * *

中学2年生の夏休みだった。

社会科の宿題をすると言う名目で、私は1週間ほどおじの家に泊まることになった。

毎朝おじと一緒に起きて、彼と一緒に事務所へ出勤して、そこで仕事の様子を観察しながら宿題の規定であるレポート3枚分にまとめた。

ただし、お手伝い――と言ってもお客さんにお茶を出したり、事務所の掃除をすると言うものなのだが――をすると言う条件つきだった。

あれは確か、3日目くらいだったと思う。

おじの事務所に、30代後半くらいの女性と小学生の男の子が訪ねてきた。

「離婚相談ですか?」

彼女から話を聞いたおじの問いに、
「はい」

彼女は首を縦に振ってうなずいた。

おじはお茶を出していた私に視線を向けると、
「やすえ、この子の面倒を見てくれないかな?」
と、言った。
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