こじらせ女子の恋愛事情
「浜崎さん、ちょっといいですか?」

程よい低音の声に視線を向けると、
「あら、松坂くん」

松坂くんが私の目の前にいた。

「何?」

そう聞いた私に、
「その…おりいったことなので、ちょっとここでは」

松坂くんが呟くように答えた。

「ええ、いいわよ。

隣の会議室でいいかしら?」

私が返事をしたのを確認すると、
「いえ、できれば違うところでお話をしたいので」

松坂くんが言い返した。

「はあ…」

よっぽど人に聞かれたくない内容なのかしら?

そう思いながら、私は松坂くんの後をついて行くようにオフィスを後にした。
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