こじらせ女子の恋愛事情
何か私、悪者だと思われてないか?

ちょっと待って!

被害者は私ですよ!?

私は断っているのに、この人はしつこくしてくるんですよ!?

なのに、何で私が悪者と言うことになっているのよ!

憐れな視線を向けてくる通行人にも、未だにペコペコと私に頭を下げている松坂くんにも腹が立ってきた。

「人をバカにするのも大概にしてちょうだい!」

大きな声で怒鳴った私に、松坂くんは驚いたと言う顔をした。

通行人は関わりたくないと言わんばかりに私たちから目をそらすと、すぐに距離をとった。

「私は絶対にやらないって言ってるでしょ!

頼むなら他の人にお願いしてちょうだい!」

フンと、私は松坂くんに背中を向けた。
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