こじらせ女子の恋愛事情
「こちらでお待ちしております」

ガラッと彼女が襖を開けた。

そこにはすでに席に座っている関口女史がいた。

「こんばんわ」

あいさつをすると、
「こんばんわ。

さあ、どうぞ」

関口女史はあいさつを返すと、私に座るようにと促してきた。

「失礼します」

会釈をすると、中に足を踏み入れた。

「では、ご注文が決まりましたらお呼びください。

失礼しました」

店員は私たちに会釈をすると、パタンと襖を閉めた。

最後まで丁寧な人である。

それにしても、本当にいい店だな。
< 47 / 183 >

この作品をシェア

pagetop