こじらせ女子の恋愛事情
「なかなか、いいお店ですよね」

関口女史が私にメニューを渡してきた。

「そうですね。

早速小説に取り入れようかなと思いました」

彼女の手からメニューを受け取ると、ページを開いた。

たまにだけど、こうして気に入った店を小説に取り入れることもある。

私が経験をしたように、登場人物たちも経験をして欲しい。

それが読者へと伝わると、更新のし甲斐があると言うことだ。

…でも行きつけであるハワイアンカフェは1度も小説に取り入れたことはないけど。

「私は熱燗を頼みますけど、先生はどうしますか?

いつもみたいに梅酒にします?

それとも、他のものにしますか?」

メニューを見ている私に、関口女史が聞いてきた。
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