こじらせ女子の恋愛事情
「この3つなんですけど…もし関口女史が読者として、この話をぜひとも読んでみたいって言うのありますか?」

そう聞いた私に、
「ちょっと拝借をしてもよろしいですか?」

「はい、どうぞ」

私は関口女史にスマートフォンを渡した。

関口女史はスマートフォンを動かしながら、ブツブツと呟いている。

「んーっ、全部おもしろそうと言えばおもしろそうですね。

特に俺様社長とパン屋の女店長の『マイ・フェア・レディ』をモチーフにしたラブコメは、私は読んでみたいなと思いました。

社長の義兄と作家の義弟に愛される社長秘書の女性が主人公のオフィスラブも悪くないと思うんです」

関口女史は私にスマートフォンを返した。
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