こじらせ女子の恋愛事情
「3つ全て夢があっていいなあって思いましたよ」

「ありがとうございます」

私はスマートフォンを受け取ると、お礼を言った。

「その反面、先生が描く現実的な話を読んでみたいなって思ったんです。

ああ、現実的って言っても“等身大”って言う意味ですよ?」

「と、等身大ですか…?」

関口女史の言葉に、私は聞き返すことしかできなかった。

「先生、普段から夢いっぱいな作品を書いていらっしゃいますから」

「あーっ、そうですね…」

自分でもそう思っている部分はあります。

だけど27年間恋愛もしていなければ彼氏もいなかったから、ある意味そうなってしまったよ。

ケータイ小説でしか自分の夢や理想をぶつけるしかなかったよ。
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