こじらせ女子の恋愛事情
「彼女のことはもう忘れました。

いちいち根に持っても仕方がないだけですから」

私が飲み干すのを待っていたと言うように、松坂くんが言った。

「じゃあ、私とデートがしたいなんて言わないでちょうだい。

第一、私みたいなおばさんよりも若い子の方がずっといいと思うわ。

私よりもかわいい子や美人な子、何よりあなたを好きだって言ってくれるいい子が…」

「そうやって卑屈にならないでください」

私の話をさえぎるように、松坂くんが言った。

「俺は浜崎さんのことをおばさんだなんて1度も思ったことはありません。

かわいい子や美人な子って一体何なんですか?

そんな子たちよりも浜崎さんの方が魅力的だと俺は思ってます」

そのセリフを、自分で言って恥ずかしいと思わないのかしら?
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