総長と女番長 ~ときどきお兄ちゃん~
お母さんはずっと心配して看病してくれた。
私お粥、作ってくるから…とお母さんは部屋を出ていった。
それと同じくらいに、ただいまーとお兄ちゃんが帰ってきた。
母さん、唯、大丈夫か?ひろさんから聞いたんだけど…と言っていた。
少し落ち着いてるわ。けど、まだ熱あるみたい…そばにいてあげてくれない?私、夕御飯作るから…とお母さんは言っていた。
お兄ちゃんはすぐに階段を上がって様子を見に来てくれた。
大丈夫か?と…。濡れタオルを変えてくれた。
うん、ありがとうと言えば、いいよ。ゴメンな、俺みたいな頼れない兄貴で。
なんて言われた。こないだのこと、まだ気にしてるのだろうか?
けど、お兄ちゃん、少し変わったな…なんて思って首を横に振った。
ひろさんに言われたんだ。君に認めてもらえなくてもかまないが、もう少し、妹やお母さんのことを考えてやってほしいって…
ってお兄ちゃんは言った。
俺より、俺ら家族のこと、思ってくれてたんだな。変な誤解で嫌なこと言って悪かったよ。
ってお兄ちゃんは言ってくれた。
私は消え入りそうな小さな声でありがとうと言った。
急にどうしたの?聞きたいことはたくさんあるけど、うまく頭が回らず、言葉が出てこない。
お兄ちゃんも私の答えなんて求めて無さそうだった。
そんな頃ー下からご飯出来たわよーとお母さんの声が聞こえた。
私が起き上がろうとすると、お前はいい、俺が持ってきてやるから…なんてやけに珍しいことを言うお兄ちゃんに甘えることにした。
お兄ちゃんが階段を降りて行くー
ピンポンがなった。
あの…唯さんのことが心配で…と言う声…
もしかして結城!?
あら、結城さん?あがって。今からご飯なんだけど…良かったら食べてかない?と呑気なことを言ってるお母さん。
ふーん、あんたが結城…。ブロンドモヒカンの総長…
とお兄ちゃんは言ってる。
丁度いい。アイツにこのお粥持っていってやって…と言ってくれている。
あー、はいと受け取ったようだ。
階段をあがってきて、私の部屋を確認すると、小さくお邪魔しますと言って入ってきてくれた。
ゴメンね。急に来て…心配で…ってお粥をベット脇の机に置くと私を見る。
早く良くなってね。学校で待ってるから…
って結城。
ここまで来て言うことそれだけなの?なんて思うけど…言えない。
私は思わず結城の服の裾を掴んだ。
少し甘えるような上目使いで、もう帰るの?なんて言ってみた。
熱を利用して思いきり、派手に甘えてみる。って私なりに…だけど。
俺、我慢できなくなっちゃうよ?だって俺、唯のこと…好きだからー
ストレートに言われたー
うっ、ズルい…こんなときにこんな言い方。
ほら、せっかくお母さん作ってくれたし…お粥食べよ?って起こしてくれた。
結城はお粥をフーフーしてほら、あーんってしてくれた。
結城の優しさとお母さんの愛情のこもったお粥は格段に美味しかった。
全部食べ終えると、準備してあった風邪薬を飲ませてくれた。
しばらく私を見つめながら、早くよくなりますように…と言って結城は去っていった。
それに入れ替わるようにして部屋に入ってきたお兄ちゃんは、
アイツがお前の好きな結城だな?って言った。
頷けば一言、そうかと言った。
ゆっくり、休めよ。隣にいるから…今日はここにいる。
とお兄ちゃんは言って隣の自分の部屋に帰っていった。
お母さんは食べ終えた食器を取りに来てくれた。
お兄ちゃんいてくれるから安心ね。ゆっくり休んで…お休みなさい…とお母さんは言うと、部屋の電気を消して部屋を出ていった。
気づけば眠りについていた私。
けど、夢にうなされて、奇声を発してたらしく、お兄ちゃんが心配して来てくれた。
大丈夫だ。ここにいてやるとお兄ちゃんは言うと、優しく私の手を包み込んでくれた。
それで安心出来たのか、私はそれから朝まで起きることなくグッスリ眠れた。
翌朝、目を覚ますとお兄ちゃんはいなかった。
カーテンを開け、朝を確認した。
お兄ちゃん?呼んでみた。返事はなかった。
階段を降りた。そこにはお兄ちゃんと並んで料理してるお母さんがいた。
私は安心して、ほっと一息ついた。
私に気づいたのか、お母さんがおはようと声をかけてくれた。
おはようと返すと、お兄ちゃんも笑っておはようって返してくれた。
今日はどうする?一応、お弁当作ったけど…笑ってるお母さん、
うん、今日はもう大丈夫かな?って笑うと、無理するなよ。
ってお兄ちゃんが言ってくれた。嬉しかった。
私は準備のため、もう一度、自分の部屋に戻った。
服を着替えて…鞄を持って、階段を降りた。
行く準備を終えて、食卓についた。
3人で迎える久しぶりの朝…。
心は弾んでいた。
朝食を終えて、家を出た。なぜかいつもより足取りがかなり軽い。
私はルンルン気分で学校に向かった。
学校に着くと、結城が、おはようーって声をかけてくれた。
おはようと返せば笑ってくれた。
もう大丈夫?と聞いてくれる。
とびきりの笑顔でうんっていった。
おっ、番長おはよう~今日は元気そうやね~と会長は後ろから声をかけると、去っていった。
私と結城は並んで歩きながら、他愛ない会話を楽しむ。
教室に着いた。自分の席に着くと、私は…
珍しく、授業の準備をした。
とはいっても寝るための準備だけど。
HomeRoomが終わり、授業が始まった。
あーあ、相変わらずダルい。
平和すぎてつまんない。なんか起きないかな~なんて思いながら、窓の外に目をやると…
やけに騒がしい…。何事?と少しわくわくしながら外を見ていると、結城が、
あの人ら、ホントに懲りないねー。また来てるよ?どーする、番長?
なんて言ってきた。
病み上がりなことを忘れてる私は、
結城一緒に片付けよ?なんて言ってみる。
意外と楽しそうにラジャーって返ってきた。
そして、私と結城は外に出た。そして、二人でサクッと相手を片付けた。
二人で顔を見合わせて笑いあってると、結城がいきなり真剣な顔して、
俺と付き合って下さいーと叫んだ。
私は少し考えるふりをしてから、よろしくお願いしますと言った。
こうして、私たちは晴れて恋人となった。
伸びてたやつらにも祝福されて、どちらからともなく唇を重ねた。
ーENDー
私お粥、作ってくるから…とお母さんは部屋を出ていった。
それと同じくらいに、ただいまーとお兄ちゃんが帰ってきた。
母さん、唯、大丈夫か?ひろさんから聞いたんだけど…と言っていた。
少し落ち着いてるわ。けど、まだ熱あるみたい…そばにいてあげてくれない?私、夕御飯作るから…とお母さんは言っていた。
お兄ちゃんはすぐに階段を上がって様子を見に来てくれた。
大丈夫か?と…。濡れタオルを変えてくれた。
うん、ありがとうと言えば、いいよ。ゴメンな、俺みたいな頼れない兄貴で。
なんて言われた。こないだのこと、まだ気にしてるのだろうか?
けど、お兄ちゃん、少し変わったな…なんて思って首を横に振った。
ひろさんに言われたんだ。君に認めてもらえなくてもかまないが、もう少し、妹やお母さんのことを考えてやってほしいって…
ってお兄ちゃんは言った。
俺より、俺ら家族のこと、思ってくれてたんだな。変な誤解で嫌なこと言って悪かったよ。
ってお兄ちゃんは言ってくれた。
私は消え入りそうな小さな声でありがとうと言った。
急にどうしたの?聞きたいことはたくさんあるけど、うまく頭が回らず、言葉が出てこない。
お兄ちゃんも私の答えなんて求めて無さそうだった。
そんな頃ー下からご飯出来たわよーとお母さんの声が聞こえた。
私が起き上がろうとすると、お前はいい、俺が持ってきてやるから…なんてやけに珍しいことを言うお兄ちゃんに甘えることにした。
お兄ちゃんが階段を降りて行くー
ピンポンがなった。
あの…唯さんのことが心配で…と言う声…
もしかして結城!?
あら、結城さん?あがって。今からご飯なんだけど…良かったら食べてかない?と呑気なことを言ってるお母さん。
ふーん、あんたが結城…。ブロンドモヒカンの総長…
とお兄ちゃんは言ってる。
丁度いい。アイツにこのお粥持っていってやって…と言ってくれている。
あー、はいと受け取ったようだ。
階段をあがってきて、私の部屋を確認すると、小さくお邪魔しますと言って入ってきてくれた。
ゴメンね。急に来て…心配で…ってお粥をベット脇の机に置くと私を見る。
早く良くなってね。学校で待ってるから…
って結城。
ここまで来て言うことそれだけなの?なんて思うけど…言えない。
私は思わず結城の服の裾を掴んだ。
少し甘えるような上目使いで、もう帰るの?なんて言ってみた。
熱を利用して思いきり、派手に甘えてみる。って私なりに…だけど。
俺、我慢できなくなっちゃうよ?だって俺、唯のこと…好きだからー
ストレートに言われたー
うっ、ズルい…こんなときにこんな言い方。
ほら、せっかくお母さん作ってくれたし…お粥食べよ?って起こしてくれた。
結城はお粥をフーフーしてほら、あーんってしてくれた。
結城の優しさとお母さんの愛情のこもったお粥は格段に美味しかった。
全部食べ終えると、準備してあった風邪薬を飲ませてくれた。
しばらく私を見つめながら、早くよくなりますように…と言って結城は去っていった。
それに入れ替わるようにして部屋に入ってきたお兄ちゃんは、
アイツがお前の好きな結城だな?って言った。
頷けば一言、そうかと言った。
ゆっくり、休めよ。隣にいるから…今日はここにいる。
とお兄ちゃんは言って隣の自分の部屋に帰っていった。
お母さんは食べ終えた食器を取りに来てくれた。
お兄ちゃんいてくれるから安心ね。ゆっくり休んで…お休みなさい…とお母さんは言うと、部屋の電気を消して部屋を出ていった。
気づけば眠りについていた私。
けど、夢にうなされて、奇声を発してたらしく、お兄ちゃんが心配して来てくれた。
大丈夫だ。ここにいてやるとお兄ちゃんは言うと、優しく私の手を包み込んでくれた。
それで安心出来たのか、私はそれから朝まで起きることなくグッスリ眠れた。
翌朝、目を覚ますとお兄ちゃんはいなかった。
カーテンを開け、朝を確認した。
お兄ちゃん?呼んでみた。返事はなかった。
階段を降りた。そこにはお兄ちゃんと並んで料理してるお母さんがいた。
私は安心して、ほっと一息ついた。
私に気づいたのか、お母さんがおはようと声をかけてくれた。
おはようと返すと、お兄ちゃんも笑っておはようって返してくれた。
今日はどうする?一応、お弁当作ったけど…笑ってるお母さん、
うん、今日はもう大丈夫かな?って笑うと、無理するなよ。
ってお兄ちゃんが言ってくれた。嬉しかった。
私は準備のため、もう一度、自分の部屋に戻った。
服を着替えて…鞄を持って、階段を降りた。
行く準備を終えて、食卓についた。
3人で迎える久しぶりの朝…。
心は弾んでいた。
朝食を終えて、家を出た。なぜかいつもより足取りがかなり軽い。
私はルンルン気分で学校に向かった。
学校に着くと、結城が、おはようーって声をかけてくれた。
おはようと返せば笑ってくれた。
もう大丈夫?と聞いてくれる。
とびきりの笑顔でうんっていった。
おっ、番長おはよう~今日は元気そうやね~と会長は後ろから声をかけると、去っていった。
私と結城は並んで歩きながら、他愛ない会話を楽しむ。
教室に着いた。自分の席に着くと、私は…
珍しく、授業の準備をした。
とはいっても寝るための準備だけど。
HomeRoomが終わり、授業が始まった。
あーあ、相変わらずダルい。
平和すぎてつまんない。なんか起きないかな~なんて思いながら、窓の外に目をやると…
やけに騒がしい…。何事?と少しわくわくしながら外を見ていると、結城が、
あの人ら、ホントに懲りないねー。また来てるよ?どーする、番長?
なんて言ってきた。
病み上がりなことを忘れてる私は、
結城一緒に片付けよ?なんて言ってみる。
意外と楽しそうにラジャーって返ってきた。
そして、私と結城は外に出た。そして、二人でサクッと相手を片付けた。
二人で顔を見合わせて笑いあってると、結城がいきなり真剣な顔して、
俺と付き合って下さいーと叫んだ。
私は少し考えるふりをしてから、よろしくお願いしますと言った。
こうして、私たちは晴れて恋人となった。
伸びてたやつらにも祝福されて、どちらからともなく唇を重ねた。
ーENDー