with you*初めて気付いたこの気持ち*
「あいつ、意外とモテるよね」


「まあ明るくて優しいしね」



割とありがちな理由で女子はコロッと落ちてしまうから単純だ。

でも、それだけだろうか?

彼女が金井さんだとしたら、あいつの幼いところにも引かれたのかもしれない。



「四葉、いいの?」


「何が?」


「九重とられちゃったよ?」


「は?!」



わけがわからない
別に彼方は私のものでもないし誰と付き合おうと彼方の自由だ。

そんな考えの私を玲奈は無視して続ける。



「あんたたちお似合いだと思うんだけどなあ。

しかも生まれた時から一緒なんてもう運命じゃん」


「馬鹿言わないでよ。
それはたまたまで…」


「部活も一緒じゃん」



反論しようとして言葉がつまった。

確かに私もバドミントン部だ。
中学の時、特にやりたいこともなく帰宅部になろうとしてた私を、彼方が誘ってきたのだ。

それからなんとなく高校でも続けていた。



「大会もうすぐだね」



ちなみに玲奈もバドミントン部だった。



「うん、まあ私はすぐ負けちゃうだろうけどね」


「あんたの返すシャトル取りやすいもんね」
< 4 / 24 >

この作品をシェア

pagetop