ハロウィンにて
 俺は、いつの間にか、ゴテゴテのハロウィン仕様のホテルにいた。
 
 
 
 
「ここで、どうするの?友化」
 
「ハロウィンの飾りつけがいっぱい!中の部屋も、こんなのかな?」
 
「そうなんじゃない?」
 
「じゃ、入ろうよ。」
 
「勝手にお入り。俺は知らん。帰るぞ」
 
「えー」
 
 
 即、帰りたい。
 
 
「こんな所、会社の人に見られたくないもんね」
 
「じゃ、さっさと入ればいいじゃん」
 
「帰る」
 
「孝太、この部屋、どうしたら、入れるの?」
 
 
 俺の服の袖、引っ張るな。
 
 ここで負けるな。俺。
 
 戻ったら、友化の策略にまんまと嵌りそうだし・・・・・。
 
  
「このハロウィンパーティー、飽きたな」
 
「そうだな」
 
「いつまで、するのかな?」
 
 
 ヤバい。宇多・・・・・同僚の声だ。

 こんなとこ見られたら・・・・・。
 
 
 
 
「孝太どうしたの?帰るんじゃないの?」
 
「・・・・とりあえず、中、中。友化、ここでいいんだよね?」
 
「うん」
 
 
 俺は、友化の声を聞きながら、急いで、部屋を空けた。
 
 
 
 
 
 
 
 
「孝太、本当は、私としたかったんじゃないの?」


 俺は、かぼちゃとか適度にハロウィン仕様の部屋にいた。


「違う!同僚が来て・・・見られるの嫌だから」
 
「本当?何もしてないから、いいじゃない?」
 
「何もしてなくても、こういう場所にいるだけで・・・。人って、こういう噂話、好きだし」
 
「いいじゃん。噂たっても」
 
「よくない。成績・・・・」

「私、成績とか気にしないもん」

「退職迫られても、知らないぞ」

「いいもん。私のおじいちゃん、私の会社の重役だもん。辞めさせられそうになったら、おじいちゃんに、泣きつくもん」

「お前のおじいちゃん、重役なんだ。いいな」

「いいかな?」

「そうそう」


 コクコクと頷いた。


「あ、お前、仕事中は、敬語とか使えよ!」

「はーい」

「本当にわかってるのか?上とか下とか、言いたくないんだが、ぼう会社は、俺の会社より下なんだから。この業務に関しては。」

「はい、野井さん。よろしくお願いします。実りある結果になるように、期待しております」

「まぁ、いいかな」

「でしょ?」

 
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