俺様当主の花嫁教育
復讐から始まるロマンス
奇妙なお茶会は、二週間後の金曜日の夜に催された。
御影さんのOKの返事を伝えた時、感動して泣きそうになったエリカちゃんは午後半休をとっていた。
かなり気合いを感じさせる、豪華で艶やかな着物姿だ。
緊張は隠せてないけど、ウキウキとほんのり頬を赤らめて正座している。
憧れの御影さんが目の前でお点前する姿を、一瞬たりとも見逃さず目に焼き付けようとするかのように。
ほんの少しだけ身を乗り出して、姿勢良く御影さんだけを見つめている。
隣に正座する西郷さんは、心中穏やかでない様子が見え見えだ。
御影さんの読み通り、エリカちゃんを一人で来させるわけにいかなかったのだろう。
正式なお茶会ではないのに袴姿で、礼儀はわきまえてるけど、憮然とした面白くない表情を隠せていない。
ギラギラと憎悪に近い光を放つ瞳で、ただ御影さんを睨み付けている。
そして、隣に正座する私には目もくれない。
私もお弟子さんに着せてもらった着物姿だ。
御影さんは中間評価なんて言ったけど、結果は出たも同然だ。
いつもオフィスでは地味で目立たないエリカちゃんが、御影さんと向き合って堂々としている。
キラキラした瞳をまっすぐ御影さんに向けて、しゃんと背筋を伸ばす佇まいは、私なんか足元にも及ばない。
そして西郷さんも、どこか悔しそうに唇を噛んだまま、凛としたフィアンセに目を奪われている。
御影さんのOKの返事を伝えた時、感動して泣きそうになったエリカちゃんは午後半休をとっていた。
かなり気合いを感じさせる、豪華で艶やかな着物姿だ。
緊張は隠せてないけど、ウキウキとほんのり頬を赤らめて正座している。
憧れの御影さんが目の前でお点前する姿を、一瞬たりとも見逃さず目に焼き付けようとするかのように。
ほんの少しだけ身を乗り出して、姿勢良く御影さんだけを見つめている。
隣に正座する西郷さんは、心中穏やかでない様子が見え見えだ。
御影さんの読み通り、エリカちゃんを一人で来させるわけにいかなかったのだろう。
正式なお茶会ではないのに袴姿で、礼儀はわきまえてるけど、憮然とした面白くない表情を隠せていない。
ギラギラと憎悪に近い光を放つ瞳で、ただ御影さんを睨み付けている。
そして、隣に正座する私には目もくれない。
私もお弟子さんに着せてもらった着物姿だ。
御影さんは中間評価なんて言ったけど、結果は出たも同然だ。
いつもオフィスでは地味で目立たないエリカちゃんが、御影さんと向き合って堂々としている。
キラキラした瞳をまっすぐ御影さんに向けて、しゃんと背筋を伸ばす佇まいは、私なんか足元にも及ばない。
そして西郷さんも、どこか悔しそうに唇を噛んだまま、凛としたフィアンセに目を奪われている。