パレット 〜White Story〜
第1章
雲一つない青空の下…

満開の桜を見上げながら、歩き慣れた道を進んで行く。

ハルト
陽斗。17歳。
今日から高校3年生。
新学期が始まる。

高校3年にもなると、緊張感はまるで無く、気になるのはクラス発表の事位だった。

「陽斗〜!」

後ろから大きな声がして、直ぐに振り返る。

『深優…』

大きく息を切らし、彼女は陽斗の所まで来ると、膝に手を付き呼吸を整えた。

「おはよ。」

『おはよ…てか、なんだよ。そんな走って来て。』

「陽斗見つけたから、一緒に行こうと思って追いかけて来ただけだけど?」

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