僕の彼女がジャニヲタな件

デート?

ピロンピロン♪



「いらっしゃいま…ってなんや、なべちゃんか」

「なんやじゃなかですよー♪」

「あら、やけにテンション高いやーん」

「分かる?分かります!?」

気分は絶好調やった。

ともくんに遭遇なんて一生もんやー!

千冬に自慢せなー!

…22時半かぁ、重岡まだなんかなぁ…。

…はっ!

何で来るって決まってんねん!

変なの…。

「そういや、さっきシゲちゃん来てたで?」

「え?そんな早くに?」

「うん♪これなべちゃんに渡しといてって」

…なにこれ?

映画のチケット?

「あ!私の好きな映画やーん」

女の子と校内一のイケメンが同居する漫画の実写映画。

「なべちゃん行ってきなさいよー♡」

「…でも重岡やで?」

あいつ、裏とかありそうで怖いんやけど。

「シゲちゃんやって、緊張してるんやでー?きっと!」

「そっか…」

…んー、まぁタダやし、行くだけ行ってみよ。

「日曜に11時に新宿駅やって♪ファイト!」

「何がファイトや、笑」

付き合う気も、好きになる気も、担降りする気も無かった私がまさか、恋に落ちるなんて…

私は気付こうとせんかった。

「なんか、楽しみやなぁ…」

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