僕の彼女がジャニヲタな件
ザワザワ…



だけど待ち合わせになっても大毅は来んかった。



ザワザワ…



「……」

30分…

1時間…

1時間半…

待っても待っても大毅がココに来ることは無かった。

「…足痛い…」

高いヒールを履いた私は、そばにあったベンチに座ってまた30分…1時間、と待っていた。

でも、待っても大毅が来ることはなかった。

その時初めて電話をかけたのは、待ち合わせから2時間半を過ぎた頃やった。

プルルルッ...

プツッ
「おかけになった電話番号は…」

…何でこんなに苦しいんやろか?

電話をかけた時、涙を必死に堪えた。

「……」

靴擦れした足を引きずりながら家に帰った。

その日の夜、私は部屋で号泣した。

もう涙は出んのちゃう?ってぐらい泣いて、泣いて、泣いて大毅が好きなんやってやっと実感した。

化粧が全部落ちていた。そのくらい泣いた。

「うっ…うぅっ…」

怖くて、LINEとメアドと電話番号を全部削除した。

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