クロユリ
紗奈に『会いたい。』とLINEすると

『私も今から会いたい。』

そう返ってきた。

『喫茶店にする?』

『いや、公園でいいよ』


私は公園に行った。


ベンチに座っていると、

『美優紀〜』

にこにこして手をふる紗奈に無理をして笑顔をつくる



『で、美優紀〜。どうした?』

『ねえ、紗奈。紗奈は自分がしたことわかってるよね?』


『え?何した?私。』

青ざめる紗奈。

『じゃあ聞くよ。そのお腹にいるのは?』

半泣きの私を見て、紗奈は

『あ~あ通しきれなかったかあ。智の子供だよ。』

ほほえみながら言った。



『よくも笑って言えるね』

私が言うと、

『だってやっと智は私をみてくれたんだもん。智はあんたじゃなくて私を選んだのわかる?』


『なんでそんなこと…。』

『ま、わかったでしょう。』

紗奈はそう言うととっとといなくなった。



人を傷つけといてよくヘラヘラできるよね?


許さない


死んでも許さない。


復讐してやる。


お前らなんてコテンパにしてやる。


そう私は今日からクロユリ。





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